【2024年最新版】初心者向け: EV充電器完全ガイド

EV充電器
2024.05.20

初めての電気自動車(Electric Vehicle 以下 EV)購入やガソリン車からの切り替えは、多くの疑問や不安を伴います。このガイドでは、EVとその充電器の基本知識、選び方、設置のポイントを、EVのプロであるREXEVが解説します。

■インデックス/
1. EV充電器の基本:[普通充電器][急速充電器]種類と特徴・導入の流れ
2. EV充電器の選び方:充電シーン・費用・設置環境の違い
3. EV充電器の比較:自分に合ったタイプを見つけよう
4. REXEVがおすすめする「スマートEV充電器」
5. まとめ

1. EV充電器の基本:[普通充電器][急速充電器]種類と特徴と導入の流れ

この章のポイント
普通充電器と急速充電器の機能や費用の違い
普通充電器と急速充電器のメリット・デメリット
充電器導入の流れ

EV充電器の種類は[普通充電器][急速充電器]の2つ。その違いはおもに充電スピードです。充電スピードは使用電力、すなわち電気代に大きく影響を与えるだけでなく、設置スペースや設置工事費用も大きく左右します。どの程度の早さで充電する必要があるのか、下記のメリット・デメリットを参考にしましょう。

普通充電器急速充電器
充電スピード

一定のスピードで充電され、約7時間程度でフル充電※1

× 充電に時間がかかる

家庭事業所の方におすすめ

約1時間程度でフル充電※2

 トラブル時など即対応が可能

× 充電中その場から離れられない

課金サービスをご希望の方におすすめ

設置スペース

設置場所がコンパクト

よりコンパクトなコンセント充電器も

小スペースで済むコンセント型の充電器。

ケーブルを持ち運ぶ必要があり、充電スピードも設置型より遅いので、逆に不便になることも。

× 設置場所にスペースを要する

※設置には届け出が必要

設置費用
設置費用を比較的抑えられる

× 設置費用が高価

× バッテリー負荷が大きく維持費がかかる

仕様・価格まとめ
出力3~6kW
充電時間約7時間
本体価格数十万円
工事費用数十万円
電気代約96,000円/年※3

合計:40万円~150万円

出力10~150kW
充電時間約30~60分
本体価格数百万円
工事費用数百万円
電気代約960,000円/年※4

合計:500万円~1500万円

※1:日産リーフ(40kWh)・軽タイプEV(20kWh)の場合 
※2:普通充電器6kW・電気基本料金1500円/kWの場合
※3:40kWhの車、充電出力50kWの場合
※4:急速充電器60kW・電気基本料金1500円/kWの場合

【家庭用】【法人企業・事務所用】は、一般的に[普通充電器]が向いているといわれています。100Vや200Vなので一般家庭でも手軽に使え、急速充電器に比べて安価なこと、また壁掛けタイプやコンセントタイプならスペースも取らず導入しやすいためです。

[急速充電器]は、所有の土地に設置するなどし、利用者に有料で提供する【課金サービス】で活用されることが多いです。

急速充電器は、普通充電器の約半分の時間で充電できるため、移動途中の補給に適しています。

ちなみに近年、よりコンパクトな[コンセント充電器]も登場。ただし持ち運び可能な反面、充電スピードは設置型より遅く、さらにケーブルが必要になるため、ケーブルを持ち運ばなければならない、時間に余裕がない時に不便などのデメリットがあります。

最新動向もチェックしながら、目的にあったEV充電器を選びましょう。

またEV充電器の導入の流れを知っておくのも大切です。以下が一般的な流れとなります。

1.調査・分析
駐車場の立地や形態などを調査・分析。

2.設計・見積もり
調査・分析結果から設計書を作成。

3.補助金申請
活用できるEV補助金があれば、このタイミングで申請を行います。

4.調達・施工
EV充電器などを調達のうえ、設計に基づき設置工事を実施。

REXEVの場合、工事期間は申し込み〜利用開始まで、2か月程度でご案内しています。しかし、工事の難易度や補助金申請のタイミングによっては大きく変動することも。EV導入の希望時期が決まったら、早急に調査・分析を進めるのがよいでしょう。

2. EV充電器の選び方:充電シーン・費用・設置環境の違い

この章のポイント
3つの充電シーンに合わせた充電器の選び方
購入費・電気代・工事費などの費用
設置環境の注意点

EVの車両選びと同じくらい重要なのがEV充電器の選び方です。スマートフォンや家電と同様、充電するための装置としか捉えられていないケースが多いのですが、それは大きな大きな間違い! EV充電器次第では、導入後に電気代が上昇してしまったり、ガソリン車のときと比べ管理が煩雑になったり……ということになりかねません。

ここでは充電シーンと電気代・設置工事など費用、そして設置環境の点から、選び方についてお伝えしていきます。

(1)充電シーン

[基礎充電][経路充電][目的地充電]どこで充電するか

どこで充電するか。それは行動により基本3つのシーンに分けることができます。

では、自宅またはオフィスから、目的地までEVで向かうイメージをしてみましょう。出発前には自宅またはオフィスでフル充電を済ませます(①)。移動中、エアコンの使用などで電力が足りなくなったら、急遽充電することもあるでしょう(②)。戻りのことも考え、目的地に着いたら帰りの電力を充電しておく必要もあります(③)。

①基礎充電②経路充電③目的地充電

出発前、車を利用しない時間帯での充電

移動中の充電

到着後、それまでに使用した電気を充電

主な設置場所

自宅、オフィス、事務所駐車場 etc.

高速サービスエリア・パーキングエリア etc.

商業施設、スーパー、宿泊・レジャー施設 etc.

適した充電器
普通充電器急速充電器普通充電器

EVはどこで充電するかによって必要な充電量・スピードが異なります。例えば、①の基礎充電は、自宅やオフィスなどでEVを使用しないときなど、時間に余裕がある際に充電できるので、フル充電が可能です。
しかし、②の経路充電であれば、必要に迫られた中で、今使いたい最小限の量を短い時間内で充電するのが望ましいです。そのため各EV充電スポットは、それぞれの特徴に合わせたものが設置されていることがほとんどです。

【家庭用】【法人企業・事務所用】については、[基礎充電]が充電時間全体の90%ほどを占め(※1)、電気代に最も影響を与えます。したがって【家庭用】【法人企業・事務所用】の充電器を選ぶ場合、[基礎充電]で充電することを念頭にEV充電器を選ぶことが非常に重要です。
基礎充電に最適な充電器を選ぶことで、使用時間に充電されていなかったり、逆に不必要なまでにスピーディに充電をしたり、という過剰な事態を避けられます。

※1・REXEVサービス利用者の利用実績をもとに算定

(2)費用

[電気代][工事費用]差が出るポイントを知ろう

EVの導入においては、導入前・導入後それぞれに費用が発生。車両やEV充電器など、事前に購入するものの費用を気にする方は多いものの、いざ導入してからの電気代やその他維持費についてはわからないことばかり、とお手上げの方も多いはず。ここではまずどんな費用が発生するのかをご紹介します。

導入前導入後
EV車両購入費電気代(≒ガソリン代)
EV充電購入費 消耗品費用(タイヤ、バッテリーなど)
EV充電器工事(電気工事・取付工事) 保険・車検代・税金(自動車税・重量税※1)

※1 :「エコカー減税」「グリーン化特例」制度により、ガソリン車に比べ優遇されるケースあり

EV充電器の選び方において費用に大きな差がでるのは、マークの[電気代]と[EV充電器工事]。それぞれポイントは下記の通りです。

①電気代

電気の使用については、電力会社と「低圧契約」「高圧契約」のどちらかを締結しており、家庭や一般的な企業であれば「低圧契約」であることが多いです。
ここで考えなければならないのが、EV・EV充電器の導入台数。導入台数すなわち、どの程度電力を追加使用するかによって、契約を「高圧契約」に変更する必要があります。
その場合、莫大な設備投資・保全コストが発生。EVというのは、エアコンや冷蔵庫といった大型家電以上に電力を要することを念頭に置き、自分たちにとって適切なのは何台か、しっかりと算出することがポイントとなります。

電力グラフ

【ポイント】
低圧契約( 50kW未満 )におさまるかどうか

■低圧契約(50kW未満)
充電を含めた電気使用量を50kW未満におさめる必要がある

■高圧契約(50kW以上)
・高額な高圧受電設備の設置が必要
・電気主任任技術者の登録が必要
・保安コストが年間数十万円発生

②EV充電器工事

EV充電器工事は、電気(配線)工事と取付(土木)工事の2つ。
電気工事は、EV充電器の設置場所によって価格が大きく変動します。
下記の図のように「分電盤」とよばれる既存の電気設備から、EV充電器までの配線の距離が短いほどコストが抑えられ、逆に長くなるほどコストがかさみます。
将来的にEV台数を増やすとなった場合、分電盤のパワーによっては新たに設置し直すなど、再度電気工事が必要になるケースも。数年後の利活用もきちんとイメージしたうえで、最適な電気の設計・配線を行うことが大切です。

取付工事においては、設置地面がコンクリートでなかった場合の基礎工事、設置壁面の穴あけ工事、EV充電器自体の重さを支える耐荷工事など、設置シーンによって多少費用が変動します。

なお、補助金対象となるEV充電器であれば、それに関連する工事も補助金の対象になります。申請方法などつねに最新情報をチェックしておくとよいでしょう。​​​

短距離が電気工事費用のカギ

【ポイント】
・補助金対象となるEV充電器を選ぶかどうか
以下で補助金対象のEV充電器かどうかを確認することができます。

一般社団法人 次世代自動車振興センター 補助対象充電設備一覧
https://www.cev-pc.or.jp/hojo/juden_pdf/R5ho/r05ho_juden_jougen_meigara.pdf

・EV充電器の設置場所(既存電気設備〜EV充電器)の配線距離をどれだけ短くできるか
 配線距離が短いほどコストを抑えられる
・将来を見据えて最適な電気の設計ができるか
 EV台数を増やす場合も検討

(3)設置環境

設置場所の自然環境にあったEV充電器を選ぶ

配線距離が設置費用を左右するとお伝えしましたが、気温などの自然環境によっては、EV充電器の劣化が早くなることもあるため、設置場所選びは多面的に考える必要があります。

「設置場所の選択肢がない」という場合は、設置場所の環境に耐えうる性能をもったEV充電器を選ばなければなりません。考慮すべき自然環境の一例をご紹介します。

・地域の気温

EV充電器には「使用温度範囲」というものがあります。-20℃〜60℃、-40℃〜40℃、-10℃〜40℃など、その温度差はさまざま。EV充電器の価格がリーズナブルな場合、使用温度範囲が狭いという可能性も。冬場雪の降る地域の方は、設置場所の最低気温を考慮して選ぶ必要があります。

・塩害

海辺に近いところや砂の多いエリアについては、EV充電器が塩害を受けることもあります。その場合は場所を考慮する、または防水性に優れたものや防錆処理を施してあるEV充電器を選ぶとよいでしょう。

・ほこりや汚れ

外部の粉塵や汚れにも注意が必要です。時間の経過とともにちりや埃が蓄積すると、充電器の性能に影響を与える可能性があります。工業系・製造系企業においては特に注意が必要です。工場近くや倉庫付近など、粉塵の発生する場所は避けて設置場所を考えることが大切です。

3. EV充電器の比較:自分に合ったタイプを見つけよう

この章のポイント
それぞれの現状や運用計画に合わせた充電器選択を

これまで紹介したEV充電器の種類や特性をもとに、現在市場に出回る3タイプを比較してみましょう。【家庭用】についてはベーシックな充電機能、【課金サービス】についてはそれに特化した機能が付随しています。

【法人企業・事務所用】については、企業規模や導入台数によってさまざまな展開ができるため、EV充電器の選択肢もかなり多く存在します。EV運用を検討している企業の多くは、EV充電器=充電するための装置、としてのみ捉えているケースが多いのですが、今はEVに充電する以外にも、さまざまな機能を兼ね備えています。ただの充電としてではなく、今抱えている車両に関する課題から脱却できるチャンスとして捉えてみるのはいかがでしょうか。

また、脱炭素社会を取り巻く国の方針はめまぐるしく変化しています。せっかく導入したEV充電器を買い替える・工事をし直さなければならないといった事態が発生しないよう、目先のことだけでなく、将来を見据えた検討が必要です。

ここで注目いただきたいのは、REXEVが手がける「法人向けスマート充電器」[エネルギーマネジメント][車両管理システムとの連動][充電データの活用]という最先端の機能がついています。

4. REXEVがおすすめする「スマートEV充電器」

この章のポイント
エネルギーマネジメントシステムで効率的な電力使用
利用予約や乗車記録をデジタル化する車両管理システム
データを活かしさらなる脱炭素化

表を横にスライドすると続きが閲覧できます

充電器の
種類
REXEVの法人向け
スマート充電器
充電課金サービス向け
充電器
一般的な
EV充電器
こんな方に
おすすめ
法人の営業車や自治体の公用車など、自らEVを導入される方店舗や宿泊施設で、集客のために充電サービス(課金)をしたい方一般家庭など
主な
充電シーン
充電シーンの90%を占める
基礎充電に特化
基礎充電・経路充電・目的地充電基礎充電
対応充電器普通充電器・充放電気・コンセント型充電器
ニーズに応じ各種メーカーから選択可能
普通充電器・急速充電器普通充電器
エネルギー
マネジメント
充電により電気代を削減する多様な自動制御機能あり××
車両管理
システム
との連動
車両予約と連動し必要充電量を確保する自動充電制御機能あり××
充電データの
活用
EV導入シミュレーションや車両削減支援と連携××
課金サービス
対応
××

普通充電器は、【家庭用】【法人企業・事務所用】の2つのタイプに分けられます。一般家庭で使う場合と比べ、法人等がEVを使用する場合、一つの事業者が数台所有する、EV車とガソリン車と併用する、複数人がEV1台を使用する、遠方への営業などを含め一日中使うため日毎の走行距離が長いなど、EVの使用方法・用途が異なります。

REXEVは、こうした事業者のニーズにお応えして、主に法人のお客様向けに、日常の業務に適した充電器のご提案をしております。

充電+αの機能をもったREXEVの法人向け「スマートEV充電器」があれば、[エネルギーマネジメント]、[車両管理システムとの連動]、[充電データの活用]を行うことができます。

以下では、それぞれの機能についてご紹介いたします。

(1)エネルギーマネジメント

電力契約を高圧契約プランに変更せず、かつ毎月の電気代が契約電量を上回らないよう自動でコントロールする機能。さらに、環境にとっても負担のないかたちで充電することで、脱炭素目標へと近づくこともできます。地球にとっても、企業にとっても、やさしい充電の仕組み、それがエネルギーマネジメント機能をもったEV充電器「スマート充電器」です。

こんな法人企業・事務所・自治体におすすめ

  • 3台以上のEV導入を検討している
  • 高圧契約へ切り替えるには場所・予算が足りない
  • EV化による毎月の電気料金上昇が不安
  • 脱炭素できているのか可視化したい
■ポイント1

電力価格や電気の使用状況に応じて、経済的に充電
REVEVの国内初独自システムにより、契約電力を上回らないよう、充電を自動制御。電気代上昇を回避したり、電気料金と連動し料金の安い時間帯に充電したり、担当者の手間なく電気料金を削減できます。

自動制御でコスト削減
■ポイント2

利用予約状況に応じて、必要量を最適充電
車両予約を組み合わせたシステムにより、必要な量を最適充電。また、必要充電量に満たない車両の割り込み使用ができないよう予約可否を制御します。

■ポイント3

太陽光の電気で、無駄なくクリーンに充電
システム連携により、太陽光の発電時間を予測して充電時間を自動でシフト。可能な限り太陽光の電気で充電します。

自動制御 できるかぎり太陽光電気を利用

(2)車両管理システムとの連動

利用予約や乗車記録といった車両管理をデジタル化する機能。アナログ管理による手間や時間を削減するきっかけとなります。

 こんな法人企業・事務所・自治体におすすめ

  • ガソリン車・EVを併用使用する予定
  • 車両予約で重複などのトラブルが起きる
  • 乗車記録をアナログ管理している

(3)充電データの活用

充電データとシステムが連携することにより、車両の使用状況から、必要EV台数など、企業にとって最適なEV運用を試算・提案。

 こんな法人企業・事務所・自治体におすすめ

  • 社用車の台数が必要以上に多い気がする
  • 車両によって使用頻度が大きく違う
01:現状把握/EV導入計画 02:EV初期導入 03:導入後の効果分析 04:脱炭素実現へ

5. まとめ

今やEVに充電するだけではないのがEV充電器の時代。とくに法人企業・事務所・自治体などにとってEV導入は、国から定められた脱炭素目標達成のための手段としてだけではなく、環境への貢献と企業競争力の向上に繋がる重要な要素となっています。本ガイドを通じて、最適なEV充電器の選び方と設置手順を理解し、未来に向けた一歩を踏み出しましょう。

REXEVでは導入前の無料コンサルティングを受け付けています。設置場所の調査、対象となる補助金のチェック、手間のかかる補助金の申請代行も行っていますので、「この場合どうなの?」という法人企業担当者の方はぜひお問い合わせください。

また、法人企業のEV導入支援「Fremobi(フレモビ)」というサービスも行っています。EVの導入を検討している法人企業・自治体に向け、ガソリン車からEVへの置き換えを無理なく加速させ、脱炭素経営を応援するサービスとなりますので、こちらもぜひお気軽にお問い合わせください。

REXEVの提供するソリューションは、より効率的に、かつより拡張性の高いEV運用を可能にし、導入から運用まで、トータルにサポートいたします。無料相談やお見積を活用して、ぜひ効果的なEV運用をスタートさせてください。

以下のサービスもご検討ください。

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