[事業者向け]中古EV利用とビジネスのポイント|2025年最新版

2025.03.19

[社用車][販売][リース]事業者向けコラム 中古EVの導入・取扱 知るべきポイント 時代の展望・課題と解決策を解説

脱炭素の気運が高まる中、EVの注目度も上昇を続けています。しかし価格などの理由から、導入が難しいとお考えの方も多いのではないでしょうか。そんな方々におすすめしたいのが中古EVです。

新車EVに比べて遥かに価格が安く、適切な知識を持てば、新車EVと遜色ない運用が可能です。この記事では、社用車としての導入、販売やリースなどをお考えの事業者様に向けて、中古EVの課題やポイントなどを解説しています。ビジネス拡大の一助となれば幸いです。

インデックス

  • 中古EVの経済的合理性
  • 正しい知識とサポートで不安のない中古EV導入
  • 中古EVの導入を検討されている事業者様へ
  • まとめ

中古EVの経済的合理性

この章のポイント
中古EVの購入価格は補助金を利用した新車EVより安価
中古EVでも受けられる税制優遇がある
EVの普及によって今後数年で中古EV市場にも大きな変化が見込まれる
バッテリーの性能向上によって中古EVの価値の向上も見込まれる

EVのランニングコストは、ガソリン車の3分の1ほどと言われています。長期的な目線で見るとEV導入は合理的な選択ですが、問題となるのが初期費用です。

普通車のEVの平均価格は500万円ほど※1で、200万円~300万円ほどで購入できるガソリン車よりも遥かに高額になってしまいます。

その問題を全面的に解決するのが中古EVです。車種や年式によっては、新車EVの半額以下で購入可能です。※2

中古EVの購入に補助金の適用はできません。しかし多くの場合、中古EVは、補助金を利用した新車EV購入よりも費用を抑えられます。

新車EVを購入する際、【経産省のCEV補助金:最大85万円】、【東京都のZEV補助金:最大45万円】を利用すると合計で130万円のコストカットが可能です。
一方、中古EVは前述の通り新車販売価格の半額程度で購入できるケースもあり、補助金を利用した新車購入よりも大幅に安い金額で購入できるチャンスが多々あります。

なお、充電器設置に対する補助金は、中古EVでも利用可能です。
一般的な普通充電器の場合、政府が主導する「充電インフラ補助金」を利用すると、機器の購入費用で最大35万円(購入費の50%まで)、工事費用で最大135万円(工事費の100%)の補助を受けられます。

充電器の補助金については以下の記事も参考にしてください。
[法人向け]EV充電器補助金活用ガイド|2024年最新版

※1 日産 リーフ:408万1,000円~、マツダ MX-30 e-SKYACTIV EV:451万円~、テスラ モデル3:531万3,000円~、トヨタ bZ4X:550万円~
※2 例:日産 サクラ三菱 eKクロス EV

中古車も対象となる税制優遇

中古車でも国土交通省が定める環境性能基準をクリアした車両であれば、「エコカー減税」「グリーン化特例」という優遇制度が受けられ、「環境性能割」という税金が非課税となります。各制度の詳細は以下の通りです。

エコカー減税

車両取得と初回の車検の際に課せられる自動車重量税が免税・軽減される制度です。EVは取得時と車検時、どちらも100%減税となります。現在のエコカー減税では、2026年4月30日までに新車登録された車両が対象となっています。※1

※1 参照:国土交通省省【エコカー減税 (自動車重量税) の概要】

グリーン化特例

新車登録年度の翌年度の自動車税が軽減される制度です。EVの軽減率は概ね75%となります。軽減されるのが「新車登録年度の翌年度」なので、対象となる中古車は少ないということには留意してください。

環境性能割

「割」という表現から優遇制度と誤認されることがありますが、実際は税金の名称です。車を取得した際に課せられますが、EVは課税の対象外となっています。

変化を目前に控えた中古EV市場

中古EVよりも中古ガソリン車の方がさらに安く購入できることは明白です。現状では価格においてガソリン車の優位性は大きなものですが、その差が縮まる可能性は小さくありません。市場に多くの中古EVが出回ることによって、価格は下がっていくでしょう。

今後、リースとして使用されていたEVが契約期間を終え、市場に一気に出回る状況が想定されています。リースの契約期間は一般的に3~5年です。また、CEV補助金で購入したEVは、4年の保有を義務付けられています。

2020年代初頭、EV販売台数は急増しました。日本においては、新車販売台数が前年比の2倍以上となった2022年が「EV元年」と呼ばれています。
それを踏まえると近い将来、契約期間や保有期間を終えたEVが中古市場を潤す可能性は非常に高く、2025年はその変化を目前に控えた時期であると考えられます。これからの数年間が、事業用車両として複数台のEV導入をお考えの事業者様、中古EVの販売やリースをご検討されている事業者様にとっての好機となるかもしれません。

EVの普及と中古EVが市場を潤すタイミング

また、急速に技術が進歩しているEVは残価率(売却する際の価値)が落ちるのが早く、5年でガソリン車と同等の50%程度になるとされています。EVの所有者にとっては好ましくありませんが、中古EVを安く仕入れられるというメリットにもなり得るので要注目の数字です。

廃車後のバッテリーの有効利用

EV普及に伴い、使用済みバッテリーの問題が表面化してきています。バッテリーにはコバルト、ニッケル、マンガンといった素材が使用されていて、放置すると環境に悪影響を及ぼす恐れがあるためです。また、これらの希少な素材の不足による車両価格のリスクも無視できません。

これらの問題の解決策として、バッテリーの再利用が注目されています。1tを超える車両を動かすためのEVのバッテリーは非常に性能がよく、他のさまざまな用途に使用可能です。状態のよいものはEV用としても再利用可能で、今後の技術の進歩によって再利用の効率はさらに向上していくと見られています。

バッテリーの再利用が浸透することによって、残価率の向上が予想されています。車両の価値が落ちにくいということは、すべての所有者にとってメリットとなり得ます。手放す際の価格だけではありません。例えば中古EVの価値が見込めない場合、リースが高額になってしまいますが、残価率が上がることによって、消費者の負担が少ないリース価格の設定が可能になるでしょう。実際にバッテリーの長期利活用を前提としてリース価格を設定するという取り組み※1も始まっています。

※1 参照:Hondaと三菱商事、新会社「ALTNA株式会社」を設立 | ニュースリリース | ニュース | 三菱商事

正しい知識とサポートで不安のない中古EV導入

この章のポイント
バッテリー性能の向上により、多くの消費者が不安を感じている寿命も大きく伸びている
充電器の設置には専門家のサポートを
REXEVはEVの組織的な運用をサポートします

経済的合理性を魅力に感じつつも、中古であることに不安を感じる方は決して少なくありません。また、EV自体の知識が乏しく導入に踏み切れないといった声もよく聞かれます。こうした問題を解決できるのが、正しい知識とサポートです。

バッテリーの寿命

EV充電イメージ

中古EVが敬遠される要因のひとつとして、バッテリーの劣化が挙げられます。EVのバッテリーに寿命が存在することは事実ですが、実情とは異なるイメージが浸透してしまっているようです。

現在は改良されていますが、2010年に発売された初代の日産リーフは、バッテリーの劣化を示す「セグ欠け」が起きやすいことが広く知られていました。こうした古い車種の情報が、EV全体のネガティブなイメージを構築しています。

2017年に発売された2代目リーフで「セグ欠け」の問題が改善されたように、技術の進歩によってバッテリーの性能も向上しています。また、大半のEVには「8年または16万km」※1といったバッテリー容量保証がついています。こうした情報を正しく把握し、周囲や見込み客にも伝えることによって、中古EVへの理解が進んでいくでしょう。

※1 正常な使用条件下において新車登録から8年、または走行距離160,000kmに達する前に閾値を下回った場合、9セグメント以上など修理・交換による一定の回復が保証されている。

充電器の設置

EV充電器

EVの長期的な運用には充電器が不可欠で、もちろん中古EVでもそれは変わりません。充電器の設置には工事業者の手配や補助金の申請など複雑な工程があり、独力での対応は難しいと感じている方も多いのではないでしょうか。

REXEVがお力になります。工事業者の選定、書類の作成、補助金申請の手続きなど、充電器の設置をあらゆる角度からサポートいたします。ぜひご相談ください。

組織的な運用における課題

組織的な運用

事業者がEV導入を決断する場合、ランニングコストや稼働年数など経済的合理性を証明しなければないといったケースは少なくないでしょう。CO2の削減量など、脱炭素経営からの視点も重要です。また、運用計画や充電計画、それらに基づいた適切な車両配備計画が難しいといった問題もあります。

REXEVは事業者様へのサポートも行っております。

  • EVへの置換えシミュレーションや工事計画の策定を行う[導入支援]
  • 車両管理や充電管理システムを提供する[運用支援]
  • 導入効果を分析し、さらなる導入計画を策定する[EV増車計画支援]


事業者様との連携を密にし、これらの支援を最適な形で提供いたします。
導入支援・運用支援・EV増車計画支援を3つのサイクルとして組織のEV運用に長期的スパンでの伴走も可能です。

導入支援・運用支援・分析支援

中古EVの導入を検討されている事業者様へ

この章のポイント
REXEVは導入、ビジネス展開など中古EVについてお困りの事業者様を支援します
中古EVに関して協業いただけるディーラー様、リース会社様も募集しております

REXEV中古EVサポート[EV知識の共有][仕入れ先や顧客の確保][見込み客説得のノウハウ]

中古EVの導入を検討しているが、EVに関する知識がない。

中古EVの仕入れ先や顧客が見つけられない。

中古EVに懸念を示す見込み客を説得できない。

そうしたお悩みをお抱えでしたら、REXEVにご相談ください。
また、協業いただけるディーラー様、リース会社様を募集しております。
協業の事例として、株式会社ユーポス様との連携による「法人向け中古EV紹介サービス」を紹介いたします。

プレスリリース
[法人向け中古EV紹介サービス]を ユーポスとの連携により開始

自治体や法人のEV導入を促進することを主な目的としたサービスです。

サービス内容

中古車販売・買取サービスを提供しているユーポス様と連携し、自治体・法人向け中古車の販売(EVのみ)、中古車の買取(ガソリン車・EV車)を行います。

役割

連携業者様

販売・買取サービスの提供

REXEV

販売・買取希望のお客様の紹介

 

販売および買取の範囲

販売

中古車(EVのみ)

買取

中古車(ガソリン車/EV)

EVの専門家であるREXEVがサポートすることによって、中古EVの販売・買取どちらも確実に効率よく行えるようになります。見込み客への提案力強化もサービスの一部です。

それぞれの企業様に合わせ、REXEVのサポートや全体のプランの内容を柔軟に提案いたします。中古EVの取り扱いを検討されている事業者様はぜひお問い合わせください。

まとめ

今回のコラムでは、以下の内容を解説いたしました。

中古EVの経済的合理性

EV導入のハードルとして高額な初期費用が挙げられますが、中古EVはそれを全面的に解決できます。補助金や税制優遇といった制度を活用すればさらなるコストカットも可能です。また、これからEVが世の中に浸透していくと共に価格はさらに下がっていくと見られています。

正しい知識とサポートで不安のない中古EV導入

中古EV、あるいはEV自体に不安を感じる方は少なくありません。しかし、正しい知識がそれを解決できるケースは多々あります。また、専門家が適切なサポートがあればスムーズな導入も可能です。REXEVは充電器の設置や組織的な運用のサポートなど、さまざまなサービスを展開しております。

中古EVの取り扱いを検討されている事業者様へ

REXEVは事業者様の中古EV導入を支援しております。また、中古車の取り扱いを始めとするEV事業で、連携いただける事業者様を募集しております。ご興味をお持ちいただけましたら、ぜひお問い合わせください。

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以下のサービスもご検討ください。

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